「どういたしまして」が言えない日本人?
筆者がマレーシアで暮らすようになってから、「こりゃまずいぞ!」と意識して習慣として身につけた会話術があります。マレーシアでは相手に「ありがとう」を伝えたときに、必ず返される「どういたしまして」というあたりまえの会話なのですが・・・
マレーシアではありがとうを「テリマカシ」と表現します。これに対して「サマサマ」と切り返します。英語でSameとなるマレー語をSamasamaと繰り返し「お互い」さま、「どういたしまして」という意味で使います。
しかし、残念ながら日本人はこの反応ができないのです。
日本で暮らしている方なら反論するでしょう。日本人は礼儀が正しいから欠礼するわけないじゃないですよ!と。でも筆者は一時帰国した際に「どういたしまして」のひと言が言えない日本人をよく見かけます。
たとえば、一流ホテルの喫茶室でウェイターさんが水を注いでくれたとき「ありがとう」と声をかけても、目を使って『どうも(^_^;)』というアイコンタクトはあるけど、「どういたしまして」という言葉は聞けないことにがっかりしないけど、日本人らしさを感じます。
「どういたしまして」を声に出さず、相手を見ておじぎをしたり、ニコッと笑って会釈したりするのが日本流なんでしょうね。
正しい日本語には「ありがとう」に対して「どういたしまして」という美しいコトバがあるのに、なぜか普段使われていない。英語の学習でも「Thank you」に対して「You are welcome」と習うし、「It's my pleasure」と光栄に思いますなどと切り返すこともあります。だけど、日本人は普段「どういたしまして」を使わない?
東南アジアのショッピングセンターなどのエレベータの相乗りで「5th floor please」(5階押してください)と声をかけられたとき、ボタンを押すと「Thank you」と感謝され、そのときに「You are welcome」と切り返す礼儀をよく目にします。かっこいい(^_^)v
マレー語に対してマレー語で「サマサマ」と答えるのがベストですが、日本語で「お互い様です」とか「どういたしまして」、とっさの日本語で「どうも」と切り返したとしても気持ちは相手に伝わると思います。「ありがとう」には「どういたしまして」の言葉を忘れずに。
テリマカシ(ありがとう)とサマサマ(どういたしまして)
ありがとう | Terima kasih /テリマカシ |
---|---|
どういたしまして | Sama-sama /サマサマ |
大変ありがとう | Terima kasih banyak /テリマカシバニャッ |
イエス はい | Ya /ヤー |
ノー いいえ | Tidak /ティダ |
どうぞ | Silakan /シラカン |
できる 可能 | Boleh /ボレッ |
できない 不可能 | Tidak boleh /タボレッ |
ごめんなさい(謝罪) | Minta maaf /ミンタ マアフ |
すみません(呼びかけ) | Maaf /マアフ |
大丈夫ですよ | Tak apa /タッ アパ |
助けて! | Tolong /トロン! |
やめて! | Jangan /ジャンガン |
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